こんにちは、まーかーです。
この記事は、ビジネスから日常まで様々なものを数字で考える、「数値化の鬼」の独自要約&感想です。
本書は、株式会社識学の安藤広大氏によって2022年に出版されました。
本書では、以下のことを伝えてくれます。
はてな
- 「数字で考える」とは?
- 「行動量」の話
- 「確率」の話
- 「変数」の話
- 「真の変数」の話
- 「長い期間」の話
この記事では、「数値化の鬼」の中で要点を以下の3つにしぼって、独自要約でわかりやすくまとめていきます。
- 「数字で考える」とは?
- 「行動量」を上げる
- 「確率」のワナと見極めるべき「変数」
【数値化の鬼】要約ポイント①:「数字で考える」とは?
数字は、他人との誤解をなくすものである。
多くの人は、日常会話において数字を用いないがために誤解を生んでしまいます。
例えば、
- リンゴを”たくさん”食べた
- 眠かったから”ちょっと”寝た
このような感じで、”たくさん”や”ちょっと”は人によって答えが変わってしまいます。
「リンゴを”2個”食べた」となると、それは絶対的に”2個”です。
そこに誤解や錯覚は発生しません。
安藤氏はこういいます。
「数字で考えると、他社との誤解をなくし、生きやすく考えることができる。」
数字がないために不満が生まれてしまいます。
その結果、「こんなに頑張ったのに...!」と感情が先行してしまい、壁にぶつかることになるでしょう。
その反面、「数値化」をおこなうことで、感情を先行させずに次に活かすことができます。
感情を先行させない方法は、たった2つです。
ポイント
- 数値化された評価を受け入れる
- 自分の不足を数字として受け入れる
シンプルですね。
「数値化」をすることで、誰にでも伝わるようになり、自分でも目的が明確になるため、成長につながります。
【数値化の鬼】要約ポイント②:「行動量」を上げる
数値化をして目的を明確にした上で、次は「行動量」を上げます。
行動量を上げるためには、以下の2点が必要となります。
- 日々の行動に、迷いがないレベルまでKPIを分解し、素早く行動に移る
- 失敗を恐れず、まずは素直に行動。そして行動したあとに疑問をもつ
それぞれ、どういうことか詳しく説明します。
日々の行動に、迷いがないレベルまでKPIを分解し、素早く行動に移る
ただ行動力を上げるといっても、目的がなければ始まらないし、目的が決まっても動き方がわからなければ何もできません。
そこで、KPIを取り入れます。
そもそもKPIとは、Key Performance Indicatorの略で、「目標達成のために数値化された指標」という意味です。
ビジネスにおいて、PDCA(Plan,Do,Check,Action)という考え方がありますが、Planに時間をかけてしまい、めんどくさくなり行動しないことがほとんどです。
なぜかというと、KPIが定まっていないから...。
Planを考えている間はワクワクするのですが、数値化ができていないと、どうやって行動したら良いのかわからず、Doにつなげられなくなってしまいます。
結果、何も行動せずに終わってしまうのです。
そうしないためにも、KPIを定める必要があります。
KPIを定めることで、行動する目安が数字として視覚化されるため、行動に移しやすくなります。
KPIのコツとしては、1日単位で数字を分解することです。
「目的」:英語が3ヶ月でできるようになる
「1ヶ月後の目標」:英単語を1,200個覚える
「1日単位の目標」:英単語を40個覚える(1,200÷30)
1日単位まで、KPIを分解できたら、毎日行動していくだけです。
ただし、数値化した上での注意点があります。
それは、KPIが目的になってしまうこと。
どういう事か上の例でいうと、毎日40個の英単語を覚えているからいいや、という考えを持ってしまうということです。
数値化したら、ただ数字をこなしていくのではなく、目的に近づいているのかを意識しながら、修正していかなくてはなりません。
日々、数値化することで、変化に気づくことができるため、目的に対して数値化できるものがあったら、どんどん数値化して、最速で行動、修正をしていきましょう。
失敗を恐れず、まずは素直に行動。そして行動したあとに疑問をもつ
人はみな、行動に意味を求めてしまいます。
でもたしかに、意味がわからないことに対して動くのは難しいですよね。
そこで本書では次のように述べています。
疑問に思うことを1つ1つ確かめている人より、与えられたことを素直にやる人のほうが仕事は上達します。
安藤広大「数値化の鬼」
どういう事かというと、例えば、あなたの好きな「歌」を思い出してみてください。
その歌の歌詞の意味を、調べたり考えたりしてから歌を覚えましたか?
おそらく違うはずです。
はじめに、メロディと一緒に歌詞を覚えてしまったあとで、「この歌詞ってどういう意味なんだろう」と考える順番だと思います。
ここで大事なことは、まずは体に覚えさせてしまって、成長したあとに疑ってみること。
素直にやってみて、やりながら上手くいかない理由を考える。という姿勢をもつ必要があることを伝えています。
【数値化の鬼】要約ポイント③:「確率」のワナと見極めるべき「変数」
要約ポイントの3つ目として、「確率」のワナと見極めるべき「変数」について紹介します。
「確率」のワナは、簡単にいうと、確率の裏側の数字を明らかにしないと危ない、ということです。
見極めるべき「変数」は、物事の「変えられないモノ」と「変えられるモノ」を見極める必要がある、ということです。
それぞれどういうことか詳しくまとめます。
「確率」のワナ
はじめに質問します。
はてな
「勝率80%」と「勝率60%」ではどちらがすごいと思いますか?
たぶん、勝率80%のほうがすごいという人がほとんどだと思います。
では、もう一度質問します。
はてな
「5試合中4回の勝利」と「100試合中60回の勝利」ではどちらがすごいと思いますか?
この質問だと、「100試合中60回の勝利」のほうがすごいと感じると思います。
この質問、両方とも勝率は同じですが、確率の裏側に隠された数字をみてみると、勝負している回数、勝利数が圧倒的に違うことがわかると思います。
どういうことかというと、結果を追求するなら、確率でごまかすのは良くない、ということを意味します。
確率は、すごいと感じさせることができる反面、簡単にごまかせてしまうのです。
月間売上:1,000円→10,000円(1,000%UP)
月間売上:100万円→120万円(120%UP)
このように、確率だけをみたら、「1,000%UP」に目を惹かれてしまいますが、裏側の数字をみると、そもそもはじめの売上が1,000円しかなかったことがわかります。
結果を考えたら、100万円が120万円になったほうがすごいのは明らかです。
ですので、確率をみたらその裏側の数字をみるクセをつける必要があります。
見極めるべき「変数」
つづいて、見極めるべき「変数」についてです。
これは、目の前で起こっていることの裏側の数字をみる、ということです。
どうしても感情を優先してしまって、「どうして売上が上がらないんだ」とか、「今月は天候が悪かったからお客さんが少なかったんだ」といってしまいます。
ですが、天候ってあなたが変えられるモノではないはずです。
なので、「変えられないモノ」と「変えられるモノ」を見極める必要があるのです。
見極めるためには、目の前の出来事を数字に分解してみないといけません。
【出来事】今月は天候が悪くて売上が上がらなかった
【数値化】先月と比べて売上が20%下がった、客数が月1,000人から月800人になった
数値化ができたら、あとはなぜそうなったのかを考えます。
すると、どこに問題があったかわかると思います。
例えば、「雨天限定の全商品20%OFFのキャンペーンを打ち出す」とか、売上のために「単価が高めの商品を開発して告知する」とか、何かしらの案が出てくるかと思います。
変数をみつけるコツとしては、仕事の中身を細かく砕いていく必要があります。
細かく砕くのにも、どこに問題があるのかを知るために、行動量を増やさなくてはなりません。
やはり、PDCAをはやく回すにはここでも行動量がカギになってきます。
ですので、目標を達成するためには、ガンガン行動して、変えられないモノを排除し、変えられるモノに注力する必要があります。
まとめ:目標を達成するには、数値化をするべき
それでは最後に、「数値化の鬼」の要約ポイント3つをまとめるとこのようになります。
- 「数字で考える」とは?
言語表現の曖昧さを取っ払って、何事も数値化。そうすると誰にでも伝わるようになるということです。 - 「行動量」を上げる
目標のためには、行動をしないとはじまらないから、素直に行動してみて成長してから、疑問に思う。そしてやるべきことを数値化し、それを1日単位まで分解すると、行動しやすい。目標達成するために、行動量を上げようということですね。 - 「確率」のワナと見極めるべき「変数」
確率だけをみても結果はわかりません。確率の中にある数字をみることで、本当の結果がわかるということですね。また、目標達成のためには、「変えられないモノ」を極限まで排除して、「変えられるモノ」を探す必要があるということです。
個人的に、1番大事なポイントは「行動量を上げること」だと感じました。
変数をみつけるためにも、最速で目標に向かっていくためにも、物事を数値化するデータを集めるためにも、何事も行動しないとはじまらないからです。
本書ではさらに、変数だけでは説明しきれない「真の変数」について、目標達成までの「長い期間」についても紹介しているので、気になった方はぜひ目を通してみてください。
今回は以上です。